初心者向けコツ

家庭菜園の初心者でも簡単にできるトマトの育て方

 

 

 

品種選び

初心者には「ミニトマト」や「中玉トマト」がおすすめです。大玉トマトよりも育てやすく、収穫も長く楽しめます。

 

トマトはうどんこ病という病気にかかりやすく、これに耐性がある品種を選ぶことで初心者でも育てやすくなります。

そしてうどんこ病に耐性がある、または病気に強いミニトマトの品種はいくつかあり、それぞれお伝えします。

 

うどんこ病や病気に強いミニトマトの品種

  1. アイコ
    • 特徴:アイコは病気に強いことで人気のある品種で、特にうどんこ病や青枯病、斑点病に耐性があります。
    • 実の形と味:甘みが強く、細長いプラム型の実が特徴です。果肉がしっかりしていて、裂果しにくいので育てやすいです。
  2. 千果(ちか)
    • 特徴:うどんこ病に耐性があり、病害虫に強い品種です。また、家庭菜園で育てやすい品種として人気があります。
    • 実の形と味:甘さと酸味のバランスがよく、丸い形の実がたくさんつきます。
  3. ミニキャロル
    • 特徴:うどんこ病や葉かび病、青枯病、斑点病などに耐性があります。
    • 実の形と味:皮が薄く、果肉がジューシーで甘みがあります。丸い形の赤いミニトマトで、食べやすいサイズです。
  4. ピンキー
    • 特徴:うどんこ病や葉かび病に強く、裂果もしにくいので育てやすい品種です。
    • 実の形と味:ややピンクがかった赤い実が特徴で、甘さが強く、生食に向いています。
  5. シュガープラム
    • 特徴:耐病性が高く、特にうどんこ病や青枯病に強いです。
    • 実の形と味:果肉がしっかりしたプラム型の実で、甘みが強く食べ応えがあります。
  6. ぷるるん
    • 特徴:うどんこ病、葉かび病、青枯病などに強い品種です。
    • 実の形と味:まん丸の赤い実で、甘さが際立ち、皮が薄く食べやすいです。

これらの品種は、耐病性が高く、比較的管理がしやすいので、家庭菜園やプランター栽培にも適しています。

また病気に強い品種でも、風通しや水やりの管理を行うとさらに安心です。

 

初心者でも育てやすい品種の順番と理由

病気に強く、初心者にも育てやすいミニトマトの品種を、管理のしやすさや実のつきやすさを基準にして順番にご紹介します。

 

アイコ

  • 育てやすさの理由:病気(うどんこ病や青枯病、斑点病など)に強いことに加え、裂果しにくく、丈夫で安定して育てやすい品種です。しっかりとしたプラム型の実がつきやすく、収穫量も多いので初心者におすすめです。
  • 特徴:甘みが強く、果肉がしっかりしていて食べごたえがあります。収穫期間が長いのも魅力です。

 

千果(ちか)

  • 育てやすさの理由:耐病性が高く、特にうどんこ病や青枯病などに強いため、病害虫の心配が少なく管理しやすいです。また、実がつきやすく、安定した収穫が期待できる品種です。
  • 特徴:甘さと酸味のバランスが良く、丸い形の実がたくさんつきます。丈夫で育てやすく、初心者でもしっかり収穫を楽しめます。

 

ピンキー

  • 育てやすさの理由:うどんこ病や葉かび病に強く、裂果しにくいため、水管理が多少難しくても育てやすいです。病気や天候によるトラブルが少なく、初心者にとって管理が簡単です。
  • 特徴:ややピンクがかった赤い実で、甘みが強く、生でそのまま食べるのに向いています。

 

ミニキャロル

  • 育てやすさの理由:耐病性が高く、うどんこ病や青枯病、葉かび病などに強いため、管理が簡単です。アイコや千果と比べるとやや実が割れやすいので、乾燥や水やりの管理には少し気を配る必要があります。
  • 特徴:皮が薄く、果肉がジューシーで甘みがあり、丸い赤い実が特徴です。

 

シュガープラム

  • 育てやすさの理由:耐病性があり、特にうどんこ病や青枯病に強いですが、果実が大きくなるため、裂果しやすい傾向があります。水やりの頻度や量に気を付ける必要がありますが、丈夫な品種です。
  • 特徴:甘みが強く、果肉がしっかりしたプラム型の実で、食べごたえがあります。

 

ぷるるん

  • 育てやすさの理由:うどんこ病や葉かび病に強いですが、比較的皮が薄いため、やや裂果しやすい傾向があります。水やりの調整に少し慣れが必要です。
  • 特徴:皮が薄く、甘みが強い赤い丸型の実で、生で食べると甘みが際立ちます。

 

初心者におすすめの順番と理由まとめ

  1. アイコ千果:病気に強く、実が割れにくく収穫量も多いため、初心者でも成功しやすい。
  2. ピンキー:病気に強く、実も割れにくいがやや水管理に注意が必要。
  3. ミニキャロル:耐病性は高いが、乾燥や水やりの管理に少し注意が必要。
  4. シュガープラムぷるるん:耐病性は高いが、水やり管理に慣れが必要で、やや裂果しやすい。

 

売っている場所

病気に強いミニトマトの苗は、以下のような場所で入手可能です。

 

ホームセンター

ホームセンターといえばこのブログでもよく紹介しているお店であり、先ほどお伝えした病気に強いトマトの苗もホームセンターで購入することができます。

  • 春から初夏にかけて、ホームセンターのガーデニングコーナーでは多くのトマト苗が販売されます。
  • カインズ、コメリ、DCMなどの全国展開しているホームセンターで、人気の「アイコ」や「千果」などの品種が並ぶことが多いです。
  • 品種の取り扱いは店舗によって異なるので、必要であれば事前に電話で確認しておくと確実です。

 

園芸専門店・農業資材店

地元の園芸専門店や農業資材店でも、多様な品種のトマト苗が手に入ります。専門店では、耐病性のある品種を取り扱っていることも多いです。

専門のスタッフからアドバイスをもらえることもあるため、初心者には特におすすめです。

 

オンラインショップ

  • 苗を販売するオンラインショップでも、病気に強いミニトマトの品種を取り扱っています。特に楽天市場やAmazonなどの大手通販サイトでは、人気の品種が揃っており、自宅まで届けてくれるので便利です。
  • また、園芸の専門サイト(タキイ種苗、サカタのタネ、花ひろばオンラインなど)でも品質の良い苗が購入できます。

 

直売所や道の駅

地域の農家が育てた苗が販売されることも多く、耐病性のある品種を育てているところもあります。

道の駅や地域の直売所で、春の苗の時期にチェックしてみるとよいでしょう。

 

種から育てる場合

苗が見つからない場合は、タネを購入して育てる方法もあります。

病気に強いミニトマトの品種のタネは、タキイ種苗やサカタのタネなどのオンラインショップ、ホームセンターで入手可能です。

 

土作り

トマトは水はけが良く、栄養豊富な土を好みます。市販の野菜用培養土を使うか、庭の土に腐葉土や堆肥を混ぜて準備しましょう。

pH6.0~6.8程度が理想です。

 

もっと簡単に土作りをしたい場合は、市販の「野菜用培養土」を使う方法がおすすめです。

これなら土の調整が不要で、そのまま使うだけでトマトが育てやすくなります。

 

簡単な土作りの方法

  1. 野菜用培養土を用意
    ホームセンターや園芸店で「野菜用培養土」を購入します。多くの場合、最初から栄養分やpH調整がされており、そのまま使えるようになっています。
    また「トマト専用」などの培養土があれば、さらに適しています。
  2. 植え付け場所に培養土を追加
    庭の一角でトマトを植える場合、その場所の土を少し掘り起こして、そこに培養土を混ぜ込みます。
    培養土が全体の土の半分以上になるようにするとベストです。
  3. プランター栽培もおすすめ
    庭に直接植えずに、20リットル以上の大きめのプランターで培養土を使って栽培する方法も簡単です。
    大きめのプランターを使い多くの土を使うことで、トマトの根がしっかり伸びる上に、土に水分もよく蓄積されやすくなります。
    また、特にプランター栽培なら、病害虫がつきにくく、水はけの調整もしやすくなります。

 

これだけでOK!

野菜用培養土を使うことで、土作りの工程がほぼ省略でき、初心者でも手軽にトマト栽培を始められます。

この培養土もホームセンターで購入することができます。

培養土を買う際もいろいろあって迷うでしょうが、とりあえず値段が安いものを買っても問題なく育てられます。

 

場所と日当たり

トマトは日光が大好きなので、よく日の当たる場所を選びましょう。1日に6~8時間以上の日光が理想です。

 

植え付け

4月下旬~5月上旬が植え付けの適期です。苗を植える際は、根鉢より少し大きめの穴を掘り、根がしっかり張るように丁寧に植えます。植え付け後はたっぷりと水を与えます。

支柱立て

トマトは茎が重くなるため、支柱を立てて支えが必要です。高さ1~1.5mの支柱を苗の横に立て、ひもでゆるく茎を結びます。

 

水やり

トマトは過剰な水やりを嫌います。

土の表面が乾いたら水をやる程度で、梅雨明け以降はさらに控えめにします。乾燥気味に育てると甘みが増します。

 

また、毎日水やりをしているのにも関わらずトマトが干からびてしまうことがあり、その原因として考えられるのは以下のような要因です。

改善方法とともにご紹介します。

 

水やりのタイミング

真夏の日中に水やりをすると、土の表面がすぐに乾燥し、根が十分に水分を吸収できないことがあります。

改善方法:早朝や夕方など、気温が低くて土が冷えている時間帯に水を与えると、根が水分を吸収しやすくなります。特に朝に水やりを行うと、日中の暑さにも耐えやすくなります。

 

深く水を与える

トマトは根が深く伸びるため、表面だけでなく土の奥までしっかり水を届ける必要があります。

改善方法:一度にたっぷりと水を与え、土が10〜15cmほど湿るようにします。これにより、根が深いところまで水分を吸収できます。毎日少しずつ水やりをするよりも、深くたっぷり与えることが重要です。

 

マルチングで土の水分を保つ

真夏は土の表面から水分が蒸発しやすく、根元が乾燥しやすくなります。

改善方法:トマトの株元にわらやバークチップ、黒いビニールシートなどを敷く「マルチング」を行うと、土の乾燥を防げます。これにより、土の表面温度が下がり、蒸発が抑えられて、根の水分が保持されやすくなります。

 

プランターの場合は大きめの容器を使う

小さなプランターだと、真夏は特に土が乾きやすく、水が保てません。

改善方法:できるだけ大きめのプランターを使用し、土の量を増やすことで、水分保持がしやすくなります。直径30cm以上のプランターが理想です。

 

日よけ対策

真夏の直射日光が強すぎると、葉や実が焼けてしまい、株が弱りやすくなります。

改善方法:猛暑日には、遮光ネットや寒冷紗を使って適度な日陰を作ると、日差しを和らげてトマトが干からびにくくなります。遮光率30〜40%程度のものがトマトには適しています。

 

土の水はけと保水性の調整

水はけが良すぎる土(例えば砂質土など)だと水がすぐに流れ出てしまい、水持ちが悪くなります。

改善方法:水持ちを良くするために、堆肥や腐葉土を混ぜて土壌改良を行うと、水分が長持ちしやすくなります。市販の培養土を使うときは、水持ちと水はけのバランスが良く調整されているものを選びましょう。

 

これらの対策を行うことで、真夏でもトマトが干からびにくくなり、健やかに育てやすくなります

 

プランターの培養土がカチカチに固くなる原因と、改善策についてご説明します。

カチカチに固くなる主な理由

  1. 水やりの影響
    • 毎日の水やりで、土の粒子が圧縮されてしまい、空気の通り道がなくなって固まることがあります。特に上から水をかけると、徐々に土が押し固められます。
  2. 養分の偏り
    • 肥料の成分(特に窒素)が土に残り、養分が偏ると、土が固まりやすくなる場合があります。また、肥料が溶け残り、土が白っぽく固まることもあります。
  3. 培養土の劣化
    • プランターで使う培養土は有機物(ピートモスや堆肥など)が含まれていることが多く、長期間使用しているとこれらが分解され、土が固まってしまうことがあります。
  4. 乾燥による固結
    • 特に夏場は乾燥しやすく、一度乾ききった培養土が固まると、水を弾いてしまう「乾燥固結」が起きやすいです。乾燥すると土の表面がカチカチに固まり、水が浸透しにくくなります。

改善策

  1. 水はけと通気性の改善
    • 腐葉土やバーミキュライトを混ぜる:土をふんわりとさせるために、プランターの表面に腐葉土やバーミキュライトなどの軽い土壌改良材を軽く混ぜ込むと、通気性が改善され、カチカチになりにくくなります。
    • ピートモスを使う:ピートモスは水分を保持する性質があり、土の乾燥を防ぎます。土全体に少し混ぜておくと、固まりにくくなります。
  2. マルチングの実施
    • バークチップやわらで覆う:プランターの表面をバークチップやわらで覆うと、水やりや日差しの影響で表面が乾燥して固まるのを防げます。保湿効果もあるため、土がふんわりと保たれます。
  3. スコップで土の表面をほぐす
    • 土の表面が固まっている場合、スコップやフォークなどで軽くほぐすだけでも、通気性が改善され、根に酸素が行き渡りやすくなります。深く掘りすぎると根を傷めるので、表面の数センチを軽くほぐす程度にしてください。
  4. 水やりの工夫
    • 鉢底から水を吸わせる:特に土が乾燥して固まっている場合は、鉢底から吸水させる「底面給水」を試すと効果的です。バケツや浅めの容器に水を張り、プランターを少し浸けて、土がゆっくり水を吸収するのを待ちます。これで土がふんわりと戻りやすくなります。
  5. 定期的に土壌改良を行う
    • 毎シーズン、トマトを植える前に土を入れ替えたり、古い土には堆肥や新しい培養土を混ぜてリフレッシュしましょう。特に2~3年使用した培養土は、固まりやすくなるため、適度に入れ替えることをおすすめします。

これらの対策で、土がカチカチになりにくくなり、根がしっかり育ってトマトの生育が安定しやすくなります。

 

 

 

 

追肥

植え付けから1ヶ月ほどで追肥を始めます。開花が始まったら、液体肥料や緩効性肥料を1~2週間ごとに与えると、花付きや実付きが良くなります。

 

トマトは栄養をしっかりと必要とする作物なので、適切な肥料や追肥を与えるとより良く育ち、収穫量も増えます。

以下、トマトに適した肥料の種類と、それぞれの特徴について説明します。

 

元肥(植え付け時の肥料)

堆肥や鶏糞:トマトの植え付け前に、土に堆肥や鶏糞を混ぜ込んでおくと、土壌の栄養バランスが整います。特に鶏糞は窒素、リン酸、カリウムを含んでいて、根の成長に良い影響を与えます。

化成肥料(N-P-K比率 8-8-8や10-10-10など):トマトは窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)の3大栄養素をバランス良く必要とします。一般的な化成肥料も植え付け時に混ぜておくと、安定した成長が期待できます。

 

追肥(生育中の肥料)

植え付けから1ヶ月ほど経過した後、実がつき始めた頃から収穫期にかけて定期的に追肥を行います。トマトの成長段階に合わせて、以下のような追肥が効果的です。

 

液体肥料

特徴:即効性があり、葉や実が小さい段階での栄養補給に適しています。

種類:トマト用の液体肥料や野菜用の液体肥料を2週間に1回程度与えると、必要な栄養がすぐに吸収されます。

おすすめ:「ハイポネックス」などの液体肥料は手軽で、初心者でも使いやすいです。N-P-K比率が3-6-6など、リン酸とカリウムが多めのものが理想です。

 

化成肥料(緩効性肥料)

特徴:持続的に栄養を補給できるため、2~3週間に一度のペースで与えると効果的です。

種類:トマト専用の肥料や、野菜用の緩効性肥料(N-P-K比率 5-5-10など)がおすすめです。特に実がつき始めたら、リン酸とカリウムを多く含む肥料が良いです。

おすすめ:肥料が土に徐々に溶け出すタイプの「IB化成」などが使いやすく、初心者にもおすすめです。

 

有機肥料

特徴:緩やかに効くため、持続的な栄養補給ができ、土にも良い影響を与えます。

種類:油かすや骨粉などの有機肥料もトマトには適しています。2〜3週間に1回、土に軽く混ぜ込むと、ゆっくりと栄養が吸収されます。

おすすめ:油かすや骨粉を使う場合、過剰に入れすぎると根が肥料焼けすることがあるので、少量を守ることが大切です。

 

具体的な追肥のタイミングと量

1回目の追肥:実がつき始めた頃に、土の周りに軽く追肥(液体肥料や緩効性肥料)を与えます。

2回目以降の追肥:2〜3週間おきに、土の表面に肥料を撒き、土に軽く混ぜ込みます。液体肥料の場合は、500〜1000倍に希釈したものを使いましょう。

トマトは肥料を与えすぎると「つるボケ」といって茎や葉ばかりが育って実がつきにくくなることがあります。適量を守って、定期的な追肥を心がけることで、バランスの取れた成長が期待できます。

 

手軽でお金をかけない肥料

追肥を手軽に、そしてお金をかけずに行いたい場合、家庭にあるもので代用できるものもあります。トマトに必要な栄養素は、主に窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)ですが、特にトマトの実が大きくなる時期にはリンとカリウムが重要です。

以下に、お手軽で費用のかからない追肥方法をご紹介します。

 

卵の殻

卵の殻は、カルシウム補給に役立ちます。トマトはカルシウム不足になりやすく、カルシウム不足が原因で「尻腐れ病」を起こすことがあります。

使い方:卵の殻を乾燥させ、細かく砕いて土に混ぜたり、株の周りにまいたりします。

 

コーヒーかす

コーヒーかすは微量の窒素を含み、土壌改良にも役立ちます。また、酸性の土壌が好みの植物に適していますが、トマトには少量で十分です。

使い方:コーヒーかすを乾燥させ、少量を土の表面にまき、軽く土と混ぜ込みます。使いすぎると酸性が強くなりすぎるので、控えめにします。

 

魚の骨やかつお節

魚の骨やかつお節にはリンが多く含まれ、トマトの実つきをよくします。魚の骨は特に良質なリン源になります。

使い方:魚の骨を砕き、株元に少量埋めるか、かつお節を軽く混ぜて使います。匂いが気になる場合は、深めに埋め込むと良いです。

 

バナナの皮

バナナの皮にはカリウムが豊富に含まれており、トマトの実の発育を促します。

使い方:バナナの皮を小さく切って、株の周りに埋めるか、乾燥させて粉砕し、土に混ぜます。

 

米のとぎ汁

米のとぎ汁には微量の栄養素が含まれており、簡単に肥料代わりに使えます。

使い方:薄めた米のとぎ汁を2週間に1度ほど、トマトの根元に与えます。ただし、あまり濃いと根腐れの原因になるので注意が必要です。

 

即効性のある肥料

即効性が期待できる肥料としては、米のとぎ汁かつお節が効果的で、その肥料とさらに詳しい使い方をお伝えします。

 

  1. 米のとぎ汁
    • 米のとぎ汁には微量の栄養素が含まれており、水に溶けやすいため根から吸収されやすいです。
    • 使い方:米のとぎ汁を水で薄めて、週に1~2回程度、トマトの根元に与えます。あまり濃いと根腐れの原因になるため、薄めて使うのがポイントです。
  2. かつお節
    • かつお節にはリンや窒素が含まれており、特にリンはトマトの実つきや開花を促進します。かつお節は粉末状で水に溶けやすいため、比較的即効性が期待できます。
    • 使い方:少量のかつお節をトマトの根元にまくか、水で薄めて液状にして与えます。匂いが気になる場合は、深めに埋めて使うと良いです。

これらの肥料は即効性がある分、使いすぎに注意し、適量を守って与えるようにしてください。また、追肥のタイミングとしては、花が咲き始めた頃や実が膨らみ始めたタイミングが理想的です。

 

まとめ

お金をかけずに、家庭の不要物で追肥を補うことができます。特に「卵の殻+バナナの皮」が簡単で効果的です。少しずつ与えて、土壌のバランスを保ちながら育てると良いトマトが実りますよ。

 

摘芯(てきしん)とわき芽かき

主枝が1本になるように、わき芽を摘み取ります。高さが1.5mほどに達したら、先端を切る「摘芯」を行い、成長を止めて実に栄養が回るようにします。

 

病害虫対策

トマトはアブラムシやうどんこ病に弱いので、定期的に葉の裏を確認し、必要に応じて防虫ネットや殺虫剤を使用します。風通しを良くし、密集させないことで病害虫を予防できます。

トマト栽培で注意すべき病害虫には、アブラムシうどんこ病などがあります。家庭菜園でできる予防・対策を紹介します。

アブラムシ

アブラムシは、トマトの茎や葉に付き、養分を吸い取って弱らせます。さらにウイルス病を媒介することもあるので注意が必要です。

予防・対策方法

    • 葉の裏をこまめにチェック:早期発見が重要です。
    • 水で洗い流す:軽度の発生なら、霧吹きで水をかけて洗い流せます。
    • 防虫ネットを使う:ネットを使えば、物理的に侵入を防げます。
    • 天然由来の薬剤:ニームオイルや食酢を薄めたものをスプレーするのも効果的です。

アブラムシ対策に使える殺虫剤

トマトのアブラムシ対策に使える殺虫剤には、植物にやさしく、食用にも安心な成分を使ったものがいくつかあります。以下のような殺虫剤が効果的です。

 

1. 石けん水スプレー

石けん水はアブラムシの表面の油膜を壊して窒息させるため、家庭菜園でもよく使われます。食器用の無香料・無着色の石けんでも代用可能です。

  • 使い方:1リットルの水に対して1〜2滴の液体石けんを混ぜ、スプレー容器に入れてアブラムシのいる葉の表裏に吹きかけます。洗い流す必要はありませんが、濃すぎると葉を傷めるので注意しましょう。

2. ニームオイルスプレー

ニームオイルはインドセンダンの実から抽出されるオイルで、アブラムシを含む多くの害虫に対して忌避効果があります。また、天然由来でトマトにも安心して使えます。

  • 使い方:水で薄めてスプレーし、週に1〜2回程度、葉の表裏に散布します。特に発生初期や予防として使うと効果的です。

 

食品由来成分の殺虫剤

市販されている食品由来成分の殺虫剤には、脂肪酸カリウム(いわゆる「天然由来の界面活性剤」)を使用したものがあります。家庭菜園向けで無農薬栽培に使える製品もあり、安全性が高いです。

  • 使い方:アブラムシが発生している箇所にスプレーします。これも食用作物に安心して使えますが、製品によって濃度が違うので、ラベルに記載された使用方法を確認しましょう。

 

木酢液(もくさくえき)

木酢液は木を炭化する際に出る液体で、微生物を活性化させて害虫を寄せ付けにくくします。殺虫というよりは予防に近い効果ですが、繰り返し使うことでアブラムシを減らす効果が期待できます。

  • 使い方:500倍~1000倍に薄めてスプレーし、2週間に1度ほど散布します。濃すぎると植物が傷む可能性があるので、薄めに使うのがポイントです。

 

酢水スプレー

酢には軽い殺虫効果があり、アブラムシを寄せ付けにくくします。ただし、酸が強すぎるとトマトにも影響を与えるため、低濃度にすることが大切です。

  • 使い方:酢1に対して水を10倍以上に薄め、葉の表裏にスプレーします。予防的に使うと効果的ですが、頻度は月に1〜2回程度にとどめます。

まとめ

  • 即効性が欲しい場合:石けん水スプレーや食品由来の殺虫剤
  • 予防的な効果:ニームオイル、木酢液、酢水スプレー

これらを組み合わせて使うと効果的です。

 

うどんこ病

うどんこ病は、葉に白い粉のようなカビが広がり、光合成を妨げて成長を阻害します。乾燥した時期や風通しが悪いと発生しやすくなります。

  • 予防・対策方法
    • 風通しを良くする:トマトの周りの草をこまめに取り除き、わき芽を摘んで密集を避けます。
    • 重曹スプレー:重曹を水に少量溶かしてスプレーすることで、pHが上がりカビが増殖しにくくなります。
    • 早期の摘み取り:感染した葉は早めに取り除き、廃棄します。

風通しの改善

トマトの株が密集していると、湿気がこもりやすく、うどんこ病が発生しやすくなります。

  • わき芽かき:不要なわき芽を摘み取って、主枝を1本にすると風通しが良くなります。
  • 株間を広く取る:植え付ける際、隣の株との間隔を50cm以上空けると、風通しが改善します。

 

水やりの工夫

うどんこ病は、湿った葉を好む一方で、乾燥にも強い菌です。湿度の急激な変化を防ぐように水やりの方法を工夫します。

  • 土にだけ水を与える:葉や茎が濡れると病気が広がりやすくなるため、株元にだけ水をやります。
  • 朝に水やりをする:朝に水やりをすると、日中に土が乾き、湿気がこもりにくくなります。

 

重曹スプレーの活用

重曹はアルカリ性のため、うどんこ病の原因菌が繁殖しにくい環境を作ります。予防にも効果が期待できます。

  • 作り方:水1リットルに対して小さじ1の重曹と数滴の液体石けん(葉への付着を良くするため)を混ぜ、スプレー容器に入れて葉の表裏に散布します。1~2週間に1度の頻度で使用すると予防効果が持続します。

 

酢水スプレー

酢も軽度の殺菌作用があり、予防として使えます。ただし、酸性が強すぎると植物にダメージを与えるため、低濃度にします。

  • 作り方:水500mlに対して酢を小さじ1程度加えて薄め、スプレーします。1~2週間に1回程度、葉の表裏に吹きかけてください。

 

植物活力剤の使用

植物活力剤(シリカやカリウムが含まれたもの)は、トマトの抵抗力を高め、病気にかかりにくくする効果があります。

  • 使い方:定期的に活力剤を株元に施すと、うどんこ病だけでなく、他の病気の予防にもなります。

 

葉かびや病気に強い品種を選ぶ

うどんこ病に耐性がある品種や、病気に強いミニトマトの品種も多く販売されています。特に病気が発生しやすい環境では、耐病性の品種を選ぶと安心です。

 

早期発見・早期対策

うどんこ病が発生した葉は、早期に見つけて取り除くことで、他の葉や株への広がりを防げます。定期的に葉の様子をチェックしましょう。

これらの方法を組み合わせて、うどんこ病が発生しにくい環境を作ることがポイントです。

 

青枯病

青枯病は、土壌の細菌によって引き起こされ、根から感染します。急に葉がしおれる症状が特徴で、一度感染すると枯れてしまうことが多いです。

予防・対策方法

    • 輪作:連作を避け、同じ場所に何年もトマトを植えないようにします。
    • 土壌消毒:青枯病が発生しやすい土壌は、太陽熱消毒(黒ビニールで覆って熱消毒)を行うと予防になります。
    • 健康な苗を選ぶ:購入時に病気がない健康な苗を選びましょう。

ハダニ

ハダニは小さな虫で、葉の裏側に集まり吸汁します。放っておくと葉が変色し、枯れます。

予防・対策方法

    • 水やり時に葉裏にも水をかける:ハダニは乾燥を好むので、葉に軽く水をかけると繁殖が抑えられます。
    • 粘着テープ:発生初期なら、黄色い粘着テープを使って捕まえる方法もあります。

尻腐れ病

トマトの実の下部が黒くなって腐る「尻腐れ病」は、カルシウム不足が原因です。

予防・対策方法

    • 卵の殻でカルシウム補給:砕いた卵の殻を土に混ぜると、カルシウム不足を補えます。
    • 水やりの管理:乾燥と過湿を繰り返すとカルシウム吸収が悪くなるため、水やりを一定にするよう心がけましょう。

まとめ

  • 風通しを良くすること、早期発見・早期対策が病害虫予防の基本です。
  • 家庭菜園向けの天然由来の薬剤や物理的な対策を組み合わせて、負担を減らしつつ健康なトマトを育てましょう。

 

収穫

実が赤く色づき、触ると少し柔らかいくらいが収穫のタイミングです。ミニトマトなら6月中旬から収穫が始まり、長く楽しめます。

補足ポイント

  • トマトは根の張りが強いので、狭いスペースでもプランターでも育てやすいです。
  • 過度の水やりを控え、乾燥気味に育てることで糖度が高くなります。

このように、基本を押さえれば初心者でもおいしいトマトを育てられます。

 

注意点

 

 

 

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